子どもの脳の発達と大人の役割

(2007.11.1)

相変わらず大脳教育と評して、駅名や国旗を暗記させたり、軍隊みたいな訓練を強いているあやしい幼児教育が、まだあります。脳の働きは研究が進み、人間を人間たらしめているのが、頭の前側にある前頭前野の部分であることが明らかになっています。例えば思考する能力、計算したり、本を読んだり、言葉を話したり、何かしようと意思決定する、社会のルールを守ろうとする気持ち、感情をコントロールする理性、記憶、コミュニケーション能力等は、全て前頭前野が担う役割です。重量だけで計れば、人間の脳は四~五歳ですでに90%できてしまいます。前頭前野もこの時期までに急激に発達します。

この時期に、いかに子ども達と上手に接するかが重要で、子ども達のその後の人生を決める可能性が大です。用不用の原則という言葉があります。体も脳も、使えば使うほど、鍛えられ、発達しますが、使わなければ能力は低下します。問題は、何をすれば発達するかです。まず第一に、大いにコミュニケーションをとることです。話し掛けたり、笑い掛けたり、抱っこしたりといった触れ合いが大切です。そして、自我が芽生え「自分でやるー」と言い出す頃には、絵本の読みきかせ、お父さん、お母さん、友達とたくさんお話をする、色んなものを作ることが有効です。小学校以降では、読み、書き、計算も大いに有効ですが、それだけでは読み、書き、計算が得意な子どもにしかなりません。大切なことは、脳を使って様々な体験を積む事です。

幼児期にはまず「話す」能力です。私達は物を考える時、必ず言葉を介して考えています。手を使った作業も、体を使った運動も、脳に良い刺激になります。何かを作る、集団でルールを作り、ゲームをする。コミュニケーションが複雑に絡み合う遊びでは、子どもの脳は急激に活性化します。反対にテレビゲームをしている時、テレビを見ている時、パソコンに触れている時は、前頭前野は停止状態になっていることが実験で証明されています。しかし、「読書」をしている時は、脳は活性化します。子どもの読書の習慣が身につかないのは、家庭環境です。保護者に読書の習慣がなければ、子どもは本を読もうとしません。高齢者の脳の研究で、痴呆とは無縁の七十代、八十代のお年寄りがいました。その人達に共通していたのは読書の習慣でした。読書は脳を若々しく保つのに、とてもいいことらしいのです。

ふたば文化幼稚園の「たくましく 大地に根を張れ ふたばっ子」のたくましさとは、心も体もたくましい子を育てることです。脳は心と体の一部です。正しく、良く使って伸び伸びと育てます。

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